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人材サービス各社が中国で相次ぎ、日系企業向けの業務受託やコンサルティング事業に乗り出している。リクルートが現地の給与相場を調べるサービス、パソナグループは給与計算の受託事業を始めた。中国では主力サービスである人材紹介と併せて、現地の事情に応じた労務管理など周辺業務への需要も高まっている。きめ細かくサービスを提供し、相乗効果で売り上げ増につなげる。 人材各社への引き合いは多様化している(パソナの上海の拠点) リクルートは業界別や地域別に企業の給与相場を調査し、日系企業に提供するサービスを始めた。提携先の現地人材紹介会社の情報網を活用し、欧米や韓国、台湾系、中国企業の給与水準や人事制度を調べる。 中国に進出した日系企業の間では、日系企業の勤務経験者への求人需要が高まっているが、日系との取引拡大を狙う多国籍企業との人材の奪い合いも激しいという。リクルートの新サービスを使えば、競合企業をにらんだ給与水準や人事制度の決定がしやすくなる。料金は1件当たり10万元(約120万円)。人材紹介と一緒に利用する場合は料金を割り引く。 パソナグループは2011年12月、上海に日系企業駐在員の給与計算を受託する拠点を新設した。日系企業は日本人駐在員が自ら給与計算するのが一般的で、関連の法律や規定が複雑で事務処理や異動時の引き継ぎ負担が大きい。パソナは機密を保ちながらこうした負担を軽減できる点を売り込み、10社超から受注した。2月1日には現地子会社の新拠点として蘇州に支店を開き、香港を含む12拠点で人材サービスを提供する体制にする。 テンプホールディングスも全日本空輸の研修子会社と11年6月に提携。中国人の元客室乗務員を講師に従業員教育を代行するサービスを昨年8月に上海で始めた。自動車や電機メーカーの営業担当者などを対象に日本式のマナーや接客の研修を月1回開いてきたが、この頻度を12年以降は2倍に増やす。 インテリジェンスは11年7月に香港や中国本土で日系企業向けの人事労務コンサルを手掛ける企業グループを買収。人材紹介と合わせ、中国各地の法制度や独自の慣習に応じた採用や育成、人事管理などのコンサルティングを総合的に提供できるようにした。 リクルートによると、中国・上海での人材紹介の求人数は11年11月時点で前年同月比6割増。インテリジェンスやパソナも中国全体で同3~6割増程度と日系人材サービス会社への求人は大きく伸びている。従来の主要顧客である製造業や商社に加え、最近は小売りやサービス業などの需要が伸びている。 さらに小売り、サービス関連企業は労務管理や研修などを外部委託することも多いという。最近は「国内顧客が中国進出に合わせ、人材紹介以外のサービスも利用したいと問い合わせてくるケースが目立つ」(パソナグループ)といい、各社は業務受託やコンサルティング事業を強化する。