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旧暦の正月である春節(今年は1月23日)の大型連休に日本を訪れる中国の個人旅行客は大幅に増える見通しだ。来日外国人数は東日本大震災や福島第1原子力発電所の事故の影響で低迷しているが、中国からの来日客は昨年11月に前年を上回る水準に回復。中国主要都市と地方を結ぶ空や海のルートも増え、観光地では消費意欲が旺盛な中国人の受け入れ準備に追われている。
■九州、航路開設に期待 長崎市内ではランタン(中国ちょうちん)で夜を彩る「長崎ランタンフェスティバル」(23日~2月6日)の準備が進む。長崎―上海を結ぶ旅客船が2月末、15年ぶりに復活、地元では中国、台湾からの観光客増を期待する。
ハウステンボス(長崎県佐世保市)では1月下旬の中国、台湾、香港などからの宿泊予約数は約5000人。前年の春節時期に比べ2割以上増えている。
18日には格安航空会社(LCC)の春秋航空が佐賀―上海間に定期チャーター便(週2便)を就航させた。佐賀市内のホテルの宿泊担当者は「中国人ツアー客の予約が初めて入った」と話す。
沖縄では中国本土からの観光客が昨年12月、前年同月比15.5倍の3100人に急増。昨年7月に中国人の富裕層向けに最初の滞在で沖縄で1泊することを条件に3年以内なら何回でも訪日できる「数次査証(ビザ)」の発行を始めたのが追い風となっている。11日には中国国際航空が北京―那覇線を就航させた。
■北海道のホテル、倍増も 北海道のホテルでも予約は好調だ。ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパ(洞爺湖町)では期間中の予約数が19日時点で約860室。最終的には前年実績の2倍になりそうだ。
札幌プリンスホテル(札幌市)は春節期間を対象に、海外の旅行会社向け客室を昨年より8割増やした。キャンセルを想定しても海外客は前年比5割増を見込む。
中国の国営新華社通信系のサイトによると、中国人の間で日本旅行の人気が急回復しており、春節の連休中に日本への個人旅行を申し込んだ人の数は過去最高との見方もあるという。政府系のシンクタンク中国旅行研究院が昨年末に実施したアンケートでは春節の渡航先として最も人気がある外国は日本だった。
国内の小売り・サービス各社は春節休暇中、来日中国人の集客を強化する。来日客は富裕層が多く購買力も高いためだ。
家電量販のラオックスは銀座松坂屋店(東京・中央)で免税対象商品の売り場を約2割広げた。宝飾品や高級腕時計などを大幅に増やし、富裕層の需要を取り込む。
サンリオピューロランド(東京都多摩市)は中国語圏からの来場者向けに入場料金を300円割り引くクーポン券をインターネットで配布。プリンスホテルは中国人客向けの宿泊プラン料金を昨年の春節期間に比べ平均5~10%引き下げた。JTBは春節に合わせ、東京の銀座と浅草で中国人客向けの相談カウンターを設ける。中国語を話すスタッフが常駐し、周辺の小売店などを案内する。